モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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278: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/10/18(火) 01:59:58.83 ID:nZ3oq+wSo

 切り離された腕を再び取り込みつつ、その黒い泥は再び形を変える。
 次のその姿は巨大な四足獣の形態をとり、その容貌はこの世のどの獣にも似つかず醜悪であった。

『カエ、セエエエエエエエエエエエェェ!』

 『カース』は怒り狂ったように声を上げながら夏樹に向かって走り出す。
 腕をレーザーで切り離されたことやワープホールで人々を救出されたことまで理解しているかは定かではないが、どうやら獲物を奪ったことが夏樹の仕業であることは理解できているようだった。

「まったく、あんまり頭はよくなさそうだけど、感だけはいいみたいだな。

ホント、勘弁してほしいぜ。だりー」

「いったい、なんなのさ、こいつ」

 『カース』の標的は夏樹だけになっていた。
 だからこそ、ロビーから出る前に出口の脇で待機していた小さな影には気づかなかった。

「チャージ!アンド」

 その小さな影から唐突に電光が立ち上る。
 足元には体につながれた小さなコード。その先は自動ドアへとつながっている。

「スパーク!!!」

 振り上げたギターを、走り抜けようとする『カース』の四足獣の横っ腹に思いっきり叩き込む。
 凄まじい閃光とともに帯電したギターは轟音と衝撃を生み出す。
 歪んだギターチューンは決してメロディーを奏でたものではないただの単音で構成された衝撃だが、聞いた者の心臓に響く一撃。
 それを直接受けた黒い泥の表面は波打ち、全身にギターを伝った雷電が走る。

『ギャ、GYAAAAAAAAAAAAAAAアアアアアアア!』



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