モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 01:59:21.65 ID:nZ3oq+wSo
「やめて、だ、誰か、助けて……・!」
先ほどまで何の脅威にもさらされていなかったこの場所で、突如と襲う命の危機。
人間であるが故に、これまで被捕食者側に立ったことのない者ばかりであったが、今この瞬間にそれを知るのだ。
生来から決めつけられた圧倒的な捕食者を目の前にして、ただの人間など食物連鎖の下層の存在であり、無力な餌でしかないことを。
その絶望への落差は決して安全な場所にいた人間にとって耐えられるものではなく、誰もが自らの終わりを悟っていた。
「ったく、待たせたな!」
だが巨腕に抱かれ、終わりを悟った人々は一つの声とともに体を締め付けていた圧迫感が解放されたことに気づく。
黒い泥の塊はその瞬間を確かに見ていた。
大口を上げて、捉えた大量の『食料』を下から見ていたとき、二筋の光線が一つづつ両腕を一閃し、自分から切り離されたところを。
捕らえられていた人々は、巨腕の捕縛から解放されそのまま落下する。
だがその先が、泥の塊の口の中であることには依然変わらない者も多い。
しかし、その大口にたどり着く前に別の黒い巨大な穴が遮るように出現する。
その大口よりもさらに大きな穴は捕縛されていた人々を残らず吸い込み、別の方向から落下音がする。
「くっ……さすがにこの大きさじゃあ距離なくてもきっついなぁ」
苦い顔と一筋の汗をにじませた夏樹は、人々が落下する音を背に苦痛を吐露する。
泥の塊の大口を遮るように開いた大穴の先は、夏樹の背後のコーヒーショップの前につながっていた。
落下距離を短縮したので余り負担はないが、用意する時間もなかったのでアスファルトに人々は落下し、折り重なっているので多少の軽傷を負った人もいるが、泥に飲まれ消化されるよりかはマシであろう。
そして当の『カース』のほうは、ようやく自分の獲物を横取りされたことに気が付き、夏樹のほうを見る。
『ナンデ……アタシノ、ゴハン、ソッチニ?
トラナイデ……トラナイデヨオオオオオ!』
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