モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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113: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 20:44:53.54 ID:glNSs2qCo

「私は……つり合うような、大した願いなんかじゃ、ないかもしれない。

だけど、『願い』とか『思い』とかの大小じゃ、ないんだと思います。

私は……ただ大切だった。たったつい先ほどまで気付かなかったほどに、今のこの状況が、生活が、みんながいるこの時が、好きだったみたいなんです」

 その願いは、過去に馳せるものではない。
 ありふれているように、今もってないものが欲しいとか、何かになりたいだとかという、幸福への希求でもないのだ。

 ただ、今あるものを手放したくない。
 今握った手を緩めてしまえば、零れ落ちてしまうようなそんな『願い』。
 ただその拳を改めて握り返す。そんな手のひら大の願いだ。

「前は、皆のことを守りたいと言って、ヒーローをしました。

ですが守りたいなんて、それは理由じゃなくて……目的です。

理由なんて、考えてきませんでしたけど……私は『戦い』しか知りませんでした。

戦うことしか知らないから、それだけが私の存在理由だと、そんなこともあったのかもしれないです」

 戦いしか知らないアーニャは、自らの存在理由を示すためにヒーローになった。
 そんな理由も、あったのかもしれない。
 だが、皆を守りたいという願いは嘘であったのかといえば、それも違うのだ。

「私には……戦うことしかできないから、できなかったからヒーローになりました。

これでみんなを守れるのなら、みんなのために貢献できるのなら……なんて、考えて。

私は、私の存在理由のためじゃなくて、『あの場所』にいる私の存在証明のために……戦ったんだと、思います」



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