モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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102: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 20:36:58.64 ID:glNSs2qCo

 ついに『アナスタシア』とアーニャの間の距離はわずか5メートル足らず。
 アーニャならば一呼吸の間にこの差を詰めることが可能出る。

「あと……少し」

「Он начинает двигатьсяй(動き出せ)!!」

「……!?」

 だがその一歩を踏み出した時点でアーニャには予測できなかった事態が起きる。

 まるであらかじめ仕掛けられていたかのように、アーニャを取り囲むようにして結晶柱が地面から伸びる。
 そう、取り囲むようにしてだ。決してアーニャを狙わずに、退路を塞ぐような形で生成された結晶柱は身動きが取れないほどではないにしても、とっさの行動を塞ぐには十分であった。

「これは、ワタシがあらかじめ指示しておいたトラップよ。

アナタは、よくわからないけどワタシの攻撃を予測していたようだから……正攻法じゃあ捉えきれない。

なら……少し拙いかもしれないけど、策は用意しました。

確実に動きを止めて、確実に当てられる一撃を!!」

 『アナスタシア』の背に再び現れる大量の結晶杭。
 それは一人を狙うにはあまりに多く、そしてそれが一斉に放たれれば避けられる道理など存在しない。

「……くっ!!」

 今から体を取り囲むように立ちふさがる結晶柱を抜けて回避しようとしたところで間に合うはずがない。
 この動きを妨害する結晶柱が生み出した一瞬の足止めは、アーニャに止めを刺すには十分な隙であった。

 故にアーニャもそれを理解しているからこそ、この場から動きはしない。
 相手は確実に止めを刺そうと、無数の杭をアーニャに向けてはなってくるだろう。



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