135:名無しNIPPER[saga]
2016/11/15(火) 21:25:14.11 ID:Z+7xsjyT0
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それから3日後の満月の晩、モモはゆみを小舟に乗せ、オールを漕いで静かな海を進んでいました。
モモ「ツルガ国までお送りすることはできないっすけど…」キーコキーコ
モモ「他に人のいる島まで送ってあげるっす。 そこからは、自力でツルガまで戻って下さい」キーコキーコ…
ゆみ「ああ、それで十分だよ。 恩に着る」
小舟は、静かに島の浜にへさきを着けました。
この島は、うんこではなく人間が住んでいる島です。
モモ「・・・着いたっす。 私は引き上げるっすから、水音がしなくなったら、その目隠しをはずしてもいいっすよ…」
ゆみ「ありがとう… これだけ世話になった人に、なんのお礼もすることができないのは心残りだが…」
ゆみ「私は一生、君のことを忘れないよ。 君のその美しい声… いつかまた、聞かせてくれないか?」
モモ「・・・・・」キーコキーコ・・・
ゆみの言葉に応えず、無言でオールを漕ぎ始めたモモ…
そして静かに岩の裏に回ると、漕ぐのをやめ、そっとゆみの方に向き直りました。
ゆみは砂の上に腰をおろしてしばらくジッとしていましたが、おもむろに顔に手をやると、ペリペリと目隠しのサロンパスをはずし、まぶしそうに満月を見上げました。
その姿を見て、モモはハッと息を呑みました。
初めて見るゆみの瞳が、まるでエメラルドのように澄んだ、凛々しく美しい光彩を放っていたからです。
モモ(あ、あぁ… キレイっす…/// あんな瞳で見つめられたら、私もう、死んでも悔いはないっす…!///)
ゆみは少しだけきょろきょろと辺りを見回していましたが、スッと立ち上がると、浜辺の上の方へと歩いていきました。
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