55: ◆yZNKissmP6NG[saga]
2016/03/27(日) 19:46:17.01 ID:ID/tEswDo
にこ「……今更なんの用よ」
「ん? 別に特別用事があったわけじゃないの。ただ、ずいぶん楽しそうだなーって思って」
にこ「楽しそう?」
「あの三人と。うまくやってるみたいじゃない」
にこ「なっ!」
「毎日一緒にお昼ご飯食べて、放課後は遊びに行って。充実してるみたいね」
にこ「……悪い?」
「怖い顔しないでよ、だれもそんなこと言ってないじゃない」
一呼吸おいて。
「ただね、私はひとつだけ、確認したかっただけなの」
にこ「確認?」
「そ」
そういうと彼女は歩き出し、すれ違いざまにぽつりと呟く。
彼女が残したその言葉は。
「あなたが私たちを置き去りにしてまで守ってたものは――もう、いいの?」
とても、とても、重く。
にこ「――――」
天秤が、ぐらりと揺らぐのを感じた。
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