元お嬢様「安価とコンマで最終決戦?」元メイド「8ですぅ」
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311: ◆k9ih1s9J/w[saga]
2016/03/30(水) 20:40:23.77 ID:ZrJ9rL9Go
夜11時、エルミスの自宅。

元帥「……海軍大将か」

女帝「夜分遅く悪いわね。夜遊びしてたエイラちゃんを届けに来たのよ」

エルミス「……」

元帥「それは手間を掛けさせてしまったな。申し訳ない」

女帝「ついでに一つ、重要な情報を手に入れたわ」

女帝「英雄『神殺』として勲章を与えた月魔術師のソフィアちゃん……彼女が逃亡貴族の一人ソピア・ウィンベルよ」

元帥「すまないが既知の事実だ」

元帥「先刻、衛生兵長から通達があった。王子と逃亡貴族4名の会話を含む、ソピア・ウィンベルに関する情報を入手したとな」

女帝「あら、残念ね……」

女帝「ではこのこともご存じかしら……お宅のエイラちゃん、ソピア・ウィンベルの人質になっているわよ」

元帥「…………な、なんだと!」

女帝「それも自ら進んで、ね……って聞いてないわ」

元帥「エイラ、奴に何をされた。正直に話しなさい」

エルミス「……ごめんなさい、父上」

元帥「謝る前に、まずは話を聞かせなさい、エイラ」

エルミス「…………」

怒声を上げたり物に当たったりしてはいないが、父が今までにないほど怒っているのがエルミスには分かっていた。

ソピアを守れなかったこと、そして父を心配させたことに耐え切れず、エルミスはただ無言で涙を流すことしかできなかった……。



同刻、シスヤタ市、共和国軍駐屯地、司令室。

魔導長「ふむ……そうですか」

風魔術師「はい。『貴腐』からの連絡です」

魔導長「あの娘さんが……残念じゃ」

拳魔「彼女、大胆な事をしましたね。まさか軍の内側にもぐりこむとは。面白い記事になりそうです」

魔導長「違うんじゃよ……」

魔導長「彼女はただ、怪物と化した友を助け、ラヌーン国からの帰還を果たしただけじゃ……」

魔導長「間違いなく、彼女は善良で有望な若者だった」

魔導長「しかしその彼女がワシの属する軍の敵とは……現実が恨めしいぞ」

拳魔「軍に恩を売る意図は無かったのでしょうか?」

魔導長「無い。ワシはそう感じた」

魔導長「だが、軍務に私情は挟めん……。風魔術師よ、監獄に連絡を」

風魔術師「すでに。ですが……読まれていたようです。監獄の警備に『神殺』の姿は無いとのこと」

魔導長「では、警備の者たちに通達を。……敵は英雄だ、決して油断してはならない、と」


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