47: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/03/21(月) 11:54:16.51 ID:d1B0J0ZHo
ダゲキ「うん?」
目論見どおり、ダゲキは『こちら』を向いた。
大きく目を見開き、我に返った顔をしている。
ジュプトル「なでるの、おれにも やって」
そう言うと、ダゲキは意外にも、露骨に渋る顔を見せた。
喜んでやってくれると思っていただけに、今度はジュプトルの方が面喰らってしまった。
ダゲキ「え……いいの?」
ジュプトル「え、なんで?」
なぜか、やけにうんざりした声で、めんどくさそうに言う。
ダゲキ「ほんとうに わすれたの?」
ジュプトル「なにを?」
小さな頭がめまぐるしく回転したのに、なにひとつ答えは出ない。
困り果てて喉を鳴らしたとき、ダゲキが小さく溜め息をついた。
ダゲキ「こんどは、ひっかかない?」
ジュプトル「……だ、だれが?」
ダゲキは黙ってジュプトルの顔を指差した。
ジュプトル「おれ? だれを?」
今度は、ダゲキ自身の顔を指差す。
ダゲキ「きて すぐの、とき」
ジュプトル「おぼえてない、そんなの」
ダゲキ「ずるい」
心から恨めしそうな声で、ダゲキはそう呟いた。
469Res/395.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20