45: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/03/21(月) 11:51:11.81 ID:d1B0J0ZHo
少し背を丸め、ダゲキは照れくさそうに身じろぎした。
ジュプトル「まえ いた、ニンゲン?」
ダゲキ「ううん、ぼうしの」
ジュプトル「……なんだ」
オレンジ色の服を着込み、帽子を被ったレンジャーのことだろう。
レンジャーが出てくるとなれば、思いのほか、近い過去だ。
もっと古い思い出話が聞けるのかと思ったが、そうではないようだ。
ダゲキ「コマタナも なでてた」
ジュプトル「ふうん……」
ダゲキ「あのニンゲンは、すぐ なでるんだ」
そう話す顔は、ジュプトルも見たことのない表情を浮かべている。
何を思うとそういう顔になるのか、ジュプトルにはわからない。
今までと明らかに勝手が違った。
ダゲキ「こう……てで つかんで なでる」
自分で自分の頭に手を置く。
ジュプトル「……いや だった?」
ダゲキ「いやじゃ なかった」
ダゲキ「でも……ときどき、いやだった」
『いやだった』というわりに、それほど嫌そうでもない。
だが、そう思う気持ちは、なんとなく理解できるような気がする。
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