ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第三幕
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44: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/03/21(月) 11:50:22.61 ID:d1B0J0ZHo

ダゲキは、やや不満げに眉間に皺を寄せた。

顔に出るという一点を見ても、彼の場合は大きな違いだ。


ジュプトル「ほら、そんなかお し、しなかった」

ダゲキ「そう かな」


ダゲキは困ったように自分の顔面を撫でた。

いかにも『腑に落ちない』という顔だ。

その顔こそが、ジュプトルの言葉を証明しているようなものだった。


ダゲキ「ずっと、うれしい、って、おもわなかった から」

ジュプトル「ほんとに?」

ダゲキ「うん」


たしかに、ジュプトルの記憶にある彼は、いつも無表情だった。

楽しそうな顔も、悲しそうな顔も、嬉しそうな顔も、憤怒も、不満も出さない。

ミュウツーがやってくるまでは。


ジュプトル「いっかいも?」

ダゲキ「そんなこと、ないけど」


ダゲキは、少し考え込むような目をした。

考えてみれば、彼とじっくり話をしたことなど、なかったかもしれない。

こんなふうにとりとめのない話は、とくに機会がなかった。


しばらくしてダゲキがこちらを見た。


ダゲキ「あ……あたま、なでられたとき」

ジュプトル「……チュリネに する やつ?」

ダゲキ「うん」

ダゲキ「でも、チュリネじゃ ないよ」

ダゲキ「なでて もらった」

ジュプトル「おまえが?」

ダゲキ「なでるの されたら……なんだか、むずむず した」

ダゲキ「うれしかった……と おもう」



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