440: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/11/12(日) 22:30:21.06 ID:5/00eB3no
カツラ「……あんたらは、『あれ』を保護や支援をすべき対象だとでも思っているのか」
レンジャー「……どういうことですか」
カツラ「お前には理解できんかもしれんが、『あれ』は人間にとって、言うなればある種の脅威だ」
アデク「……ふむ」
カツラ「研究所が破壊されたとき、どれほどの惨状を生んだか、さっき言っただろう」
レンジャー「それは……」
カツラ「少なくとも当時の『あれ』がその気になれば……」
カツラ「いや、その気になるまでもなく、人間が束になったところで勝ち目は薄い」
カツラ「それほどの力の持ち主だ」
カツラ「そして、その力は人間への憎悪を帯びている」
カツラ「あんたらは、少し考えが甘いのではないか」
男の言葉に、アデクが不満そうにううんと唸った。
レンジャーは、なんと答えたらいいかわからない。
もう一度、『そんな奴ではない』、と反論しようとした瞬間。
アロエ「……あんた、あの子をなんだと思ってるの」
アロエがあからさまに怒りを滲ませた。
だがカツラは顔色ひとつ変えることなく続ける。
カツラ「状況がわからん以上、不用意な接触は避けるべきだ」
カツラ「下手に刺激すれば、過去の悲劇を繰り返すはめになりかねない」
カツラ「そういう姿勢で臨むべき相手だと思っている」
アデク「……なのにわざわざイッシュまであいつを探しに来たのか」
アデク「それもお前さんひとりで。なんのために」
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