436: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/11/12(日) 22:19:42.00 ID:5/00eB3no
ぐるりと全員の顔を見渡し、カツラは妙に皮肉っぽい口振りで言った。
カツラ「そのトレーナーたちと同じ目に遭わなかったのが不思議なくらいだ」
アデク「おや、わしらは揃いも揃って運がいいということかな」
アデクは更に皮肉で返した。
アデク「あるいは、お前さんの探している対象と、わしらが知っている個体が、やはり別物だった、か」
カツラ「それはないと思うがね」
レンジャー「……あ……あなたが言うような、おっかないことする奴には思えないです」
レンジャー「さっきの話じゃ、まるで都市伝説本に載ってる怪物じゃないですか」
カツラ「そういう手合いの本の出現は防げん」
カツラ「事実、できるできない、という意味では『できる』だろうしな」
レンジャー「じゃあ『実際には』、あいつはそういう奴だ、って言いたいんですか」
アデク「なんだ、お前さんも、やっぱりよく知ってるようだな」
レンジャーは口を噤んだ。
確かにこれでは、よく知っていると言っているも同然だ。
アデク「二人とも、隠しごとが本当に下手だなあ」
チャンピオンは嬉しそうに頬杖をついて苦笑いした。
レンジャー「す、すみません……」
アロエ「そういうね、よくわかんない駆け引きに長けてる人間ばかりじゃないの」
アデク「別に責めちゃいない」
アデク「それはそれで美点だと思うんだがなあ」
アロエ「まったく褒められてる気がしないんだけど」
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