ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第三幕
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423: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/10/14(土) 21:23:24.99 ID:8AI6j1dyo

カツラ「たしかに、あまり利益はなさそうに見える」

カツラ「だがそのロケット団の首領が、サカキという男だったことは知っているな」

アロエ「報告書にあったからね。そのくらいは知って……あれ」

カツラ「当時、現役のトキワジムリーダーだった」


アロエが、ぎょっとした顔でアデクを見る。

レンジャーはすっかり流れについていけなくなっていた。

要職にある三人だけで話が進んでいる。


それでも、どうやらカントーのジムリーダーがマフィアのボスだったということくらいは理解できた。


アロエ「会ったことある?」

アデク「いや、ない」

アデク「だが、そうか……そういうわけがあったのか」

レンジャー「?」

アデク「いや、そのトキワのジムリーダーはな……たしか、なんの前触れもなく除名になったんだ」

アデク「別リーグのわしらに、わざわざ顛末書みたいなものまで送ってきていた」

アデク「なんやかや理由が書かれてたのは覚えてるが、ピンと来なかった記憶がある」

アロエ「そういえば……うん……」


髭の生えた顎をざりざりと擦り、アデクは眉間の皺を深めた。

事情を知らないだろうレンジャーに向けて説明してくれているのだ。


アデク「もっとも、トキワジム自体が廃止になったわけじゃない」

アデク「若い後任が滞りなく着任して継続しているようだ」

アデク「言われて思い出したよ」

アデク「……妙なタイミングの代替わりだ、とな。なるほどそういう話なら合点もいく」

カツラ「やはり海を跨ぐと、情報はずいぶんと抜け落ちるのだな」

カツラ「おそらくロケット団の現状については、『ほぼ壊滅状態』で間違いない」

アロエ「……そっか、だから報告が来てたのか」

アデク「だが『ほぼ』か」

カツラ「残念ながら、全構成員を拘束できたわけではないのでな」




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