422: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/10/14(土) 21:15:43.98 ID:8AI6j1dyo
アデク「……それは、あまり考えられんと思うがなあ」
そう言いながら、同意を求めるようにアロエの方を向く。
視線を受けたアロエは少し煩わしそうに口を開いた。
アロエ「そのロケット団って、要はマフィアでしょ」
アロエ「リーグ内部にマフィアが入り込むって、あたしにもちょっと考えにくいんだけど」
アロエ「あんまりメリットがあるように思えない、というか」
黙って聞いているレンジャーも、その意見には賛成だった。
ジムリーダーになれば何か特殊な権限が与えられるかというと、そういうわけでもない。
アロエ「正直、お金になるっていうより、名誉職みたいなもんだし」
アロエ「そりゃあ……社会的な融通は多少きくかもしれないけど」
アロエ「それだって、別にマフィアが欲しがるようなお金とか人脈とか情報とか、そういう感じでもないし」
アロエ「手間暇かけて潜り込むほどの旨味なんてないでしょ」
アロエ「こっちは、本業に割く時間が減って困ってるくらいだってのに」
特権を手にできるわけでもない。
そのわりに仕事も、拘束時間も、出席しなければならない会合も増える。
負け続ければ資格を剥奪されることもある。
ジムリーダーになるといえば外聞や聞こえはいいが、デメリットも多い。
そのため、アロエのようにジムリーダーを辞めたがる者がいないでもなかった。
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