421: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/10/14(土) 21:12:51.94 ID:8AI6j1dyo
カツラは話し合う面々の顔を、もう一度順繰りに見た。
何かを見定めようとしている目だった。
レンジャーは思い至った。
思い返してみれば、ここまでのカツラの言動には、唐突に見えても意図があった。
今の彼は何かを見極めようとしている。
彼なりの基準に基づいて、自分たちをジャッジしようとしている。
だが、何を、何のために?
カツラ「……いいだろう」
カツラ「あんたらのその良心と賢明な判断に敬意を表して、話せることは話そう」
カツラ「ある男の長年の友人として、研究者として、あるいはカントーリーグの人間としてな」
アデク「さっきの問答でなにがわかるんだ」
カツラ「いろいろとな」
カツラ「判断基準の半分はわしの勘だが」
アデク「勘か、いいな。そういうのは嫌いじゃない」
アデクはなぜか少し嬉しそうにしている。
だが、カツラは特に反応を見せなかった。
アデク「まあ、元よりここにはリーグ関係者とレンジャー所属しかいないしな」
カツラ「経験上、リーグ関係者といえど潔白とは限らんよ」
カツラの淡々とした返事に、アデクは眉間に皺を寄せた。
469Res/395.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20