42: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/03/21(月) 11:47:52.37 ID:d1B0J0ZHo
ダゲキ「あのニンゲンたちは……きらいじゃない けど」
ダゲキ「ニンゲンと いるのは もう、いらない」
ダゲキ「みんなと、もりに いるのが、いいな」
ジュプトルは「ひゅう」と喉を鳴らした。
望んでいたとおりの返事だ。
背筋に違和感を覚えながらもほっとする。
だから、腹の奥から湧き上がる喜びに素直に従うことにした。
そうすれば、自分に巣喰う落ち着かなさは払拭されるからだ。
ジュプトル「うん」
ジュプトルはもう一度ダゲキの膝によじのぼり、しがみついた。
顎から腹まで、どこでもいいから身体を密着させたかった。
接している面積が広ければ広いほど、不安を押し遣ることもできる気がする。
ジュプトル「おれも、みんな いるのが、いい」
ダゲキ「うん」
ジュプトル「ここに いるのが、いい」
ダゲキ「うん」
ジュプトル「おれ は、なにも できないけど」
ジュプトル「ミュウツーとか、ヨノワールとか、おまえもいて」
ジュプトル「ずっと このままがいい」
そこまで口にすると、ジュプトルは黙り込んだ。
自分でも、何を言いたいのかもうよくわからなくなっていた。
頭の中がぱんぱんに膨らんで、破裂してしまいそうだ。
自分の声がどんどん情けなくなっていくのにも耐えられない。
ダゲキ「……なにも できない……は、ちがう」
しばらくしてから、ぽつん、とダゲキが言った。
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