ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第三幕
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406: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/09/17(日) 01:01:31.00 ID:IYrmd6hRo

仮にもチャンピオンだというのに、アデクの様子はまるで他人事だ。


アデク「わしはまだ、どうするか決めてはおらんがね」

カツラ「おいおい、現地のチャンピオンがそんなことでどうする」

カツラ「ああいう場所は、強いトレーナーと闘えることにこそ意味がある」

カツラ「あんたのように実力と評判のあるチャンピオンが参戦すれば、みんな喜ぶだろうに」

アデク「ははは」

アデク「いつまでチャンピオンやっとるか、正直わからんからな」

アロエ「ちょっと、冗談にしたってそれ笑えないよ」


チャンピオンの何気ない一言に、レンジャーは胸騒ぎを覚えた。

口振りはあくまで年齢をネタにしたジョークでしかない。

だが、目の前にいるチャンピオンは、もしかすると本当にその座を降りようとしているのではないか。

そんな曖昧な直感のようなものが、ふとレンジャーの脳裏をよぎっていた。


アデク「いやーあ、別に冗談じゃ」

アロエ「イッシュに来た理由はわかったけど、じゃあカツラ、あんた今、こんなとこで何してるのさ」


強制的に話を打ち切られたアデクは、わざとらしく萎縮した。

レンジャーの視線に気づき、苦笑いを浮かべてみせる。




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