403: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/09/17(日) 00:58:22.42 ID:IYrmd6hRo
面白がっている声のアデクと違い、男はどこか上の空だ。
本当は、こんなやりとりを一刻も早く切り上げたいに違いなかった。
アロエはより一層、不愉快そうにしている。
表情を見るに、彼女もまた男の素性を最初から知っていたようだ。
男はレンジャーを一瞥し、しぶしぶといった調子で名乗った。
禿頭の男「グレンジムのカツラだ」
レンジャー「はあ……えっ」
レンジャーの背筋を、冷たいものが滑り落ちた。
聞いたことのある街の名前と聞いたことのあるジム名だ。
有名なジムだから当然だった。
レンジャー「グレンジ……えっ!?」
思わず腰を浮かせレンジャーはうろたえた。
ならば、自分はジムリーダー二名とチャンピオン一名に囲まれていることになる。
困り果ててアロエを見上げ、声にならない声で助けを求めた。
アロエ「なんだ、本当に知らなかったんだ」
アデク「まあ、そんなもんだよ」
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