401: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/09/17(日) 00:55:22.48 ID:IYrmd6hRo
アデク「なにも、取って食ったりせんから、緊張するな」
不憫に思ったのか、アデクが宥める口調でレンジャーに声をかけた。
もっとも、緊張するなと言われても、どだいこの状況では無理な話だ。
レンジャー「は、はあ」
禿頭の男「すまんが、本題にはいつ入るかな」
静かな湖面に小石、というよりは岩でも投げ込むような大声がレンジャーの耳に突き刺さった。
思わず声のした方を見て、レンジャーはぎょっとした。
例の『はげ頭』がサングラス越しに自分を睨みつけているのがわかったからだ。
もっとも、問いかけそのものはレンジャー個人ではなく、場全体に対するもののようだが。
アデクは男の横槍に小さな溜め息を漏らした。
盗み見ると、アロエもわずかに顔を顰め、苛立っているようだ。
雰囲気は悪い。
それでも、男は一向にお構いなしだった。
禿頭の男「わしは、この若造に確かめなければならないことがある」
アデク「急ぎか」
禿頭の男「まあな」
レンジャー「だ、だから、あなた、なんなんですかさっきから」
禿頭の男「わしか? ……うーむ」
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