301: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2018/04/09(月) 00:53:49.76 ID:pdxvH6grO
不思議なほど馴染みのない姿だ。
レンジャー(ううーん……)
何か、妙に引っかかる。
“あいつ” のことは、なにも知らないはずだ。
けれど、どこかで見たような気もする。
まったくそのものを、ではない。
見たか、聞いたか、思い描いたか。
図鑑の中ではないし、座学の教科書の中でもない。
映像記録のたぐいでもない。
その記憶に、学術的な匂いは付随しない。
勉強で触れたわけではない、ということか。
勉強でないとすれば、もっと荒唐無稽な子供向けの本だったかもしれない。
都市伝説や、伝承や、古い昔話を読んだ時のような。
子供の頃は、そういう本を積極的に読み漁ったものだ。
世界の誕生やそれに関わった存在だとか。
それぞれの地方の伝わる伝承だとか。
どこかにいるかもしれない、謎に包まれた存在について。
もっとも、ああやって対峙した以上、伝説ではなく実在しているはずだが。
もし図鑑に載っていなかったら、そんな記憶でも手掛かりにせざるを得ないだろう。
伝説の元ネタになった種くらいは存在しているかもしれない。
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