299: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2018/04/09(月) 00:49:03.20 ID:pdxvH6grO
『今日は、とても嬉しい日だった』。
ベッドに潜り込んでいたレンジャーは、この一日をそう思い返した。
神経が昂って、とても眠れそうにない。
えも言われぬ高揚感、浮ついた感じがいつまでも残っている。
気をつけないと、勝手に顔が笑い出してしまいそうだった。
ずっと音沙汰のなかったジュプトルが顔を見せてくれたのだ。
それが一向に眠れない主な理由だった。
あれからほどなくして、彼らは去っていった。
結果からいうと、ジュプトルの頭を撫でることは、ほとんどできなかった。
手が触れた瞬間、やはり跳んで擦り抜けてしまったのだ。
引っ掻かれなかっただけ御の字だとは思う。
跳躍したジュプトルは、そのままダゲキとコマタナの背後に舞い戻った。
ダゲキはそれを見て、かすかに残念そうな顔をしていた。
顔を見せに来たというよりは、それが目的だったのかもしれない。
レンジャー(どういう心境の変化なのかな)
天井を眺めて考える。
少なくとも、こちらが大きく変化したとは思えない。
彼らの方に何かしらの変化が起きた、ということなのだ。
レンジャー(……変化、ねえ……)
少しずつ記憶を辿り、遡る。
なにか、小さいかもしれないが決定的な変化があったはずなのだ。
レンジャー(最近、ダゲキが来ること自体、妙に増えてたけど)
レンジャー(関係あるのかな)
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