281: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2018/02/07(水) 00:02:41.64 ID:Esng2uEHO
ヨノワール「だ、だいじょうぶ ですか?」
ジュプトル「うん……、だいじょうぶ だけど」
顎をさすりながら、ジュプトルはふらふらと立ち上がった。
足元がやたらと不安定に思えてならない。
ジュプトル「し、しっぱい しちゃった」
ジュプトル「あし ぶるぶるする」
ダゲキ「ぼくも あるくの たいへん」
ダゲキ「ふらふら するね」
ジュプトル「うん」
ミュウツー『慣れないことをしたから疲れたんだ』
つまらなさそうに言いながら、ミュウツーは友人たちをゆっくり振り返った。
頭に突き刺さるその声は、なんだかそっけない。
ジュプトルはぐいと背筋を伸ばして声の主を見上げた。
ジュプトル「みゅ、ミュウツーは だいじょうぶ なの?」
口にしたあとで、思いがけず恥ずかしいことを言ってしまったような気になる。
背中がちょっとだけ熱い。
ミュウツー『……私も疲れた』
ジュプトル「そ、そう……ごめん」
ミュウツー『いや、いい』
ダゲキ「きょうは ありがとう」
ヨノワール「た、たのしかったです」
ミュウツー『それならいいんだ』
ふたりも少し首をかしげながら応じた。
何も問題は起こっていないのに、なにか張り詰めている。
背筋をそっと引っ掻かれたような、はっきりしない緊張感。
様子を窺うときの卑屈な気持ち。
どれも、ほんの少しだけ居心地を悪くする。
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