199: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2017/05/13(土) 23:40:05.35 ID:kt/KZChQO
アロエ「よし、こんなところかな」
すると人間の女は座ったまま上半身を捻り、ダゲキにぐいと顔を近づけた。
アロエ「ねえダゲキくん」
不意を突かれたか、ダゲキは露骨にのけぞり目を丸くしている。
アロエ「あのね、キミの大事な友達に、これ届けてあげてくれるかな」
なんとか踏みとどまり、首を縦に振るダゲキの姿が見えた。
あっ、と不安そうな表情でミュウツーに視線を送る。
『頷いてしまったが、よかったのか』と慌てている顔だ。
アロエが、少しわざとらしいしぐさでこちらを向いた。
含むところのある笑みをミュウツーに見せ、またすぐに彼に語りかける。
アロエ「そう言ってくれて助かるよ」
彼女は口の横に手を添えて首を縮め、こそこそ話している。
いかにも彼にだけ伝えようとしている身振りだ。
もっとも、実際には耳を澄ますまでもなく、ミュウツーにも十分に聞こえている。
ミュウツー(やっていることのわりに、“内緒話”にするつもりはないということか)
ミュウツー(ニンゲンは、本当に不思議なことをする)
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