149: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2016/10/24(月) 23:52:57.40 ID:GKUQ56mXo
ヨノワール「みつかったら、たいへん です」
ダゲキ「たいへん なんだ」
ジュプトル「ふうん」
いつもより少し聞き取りにくい声でふたりが話し始めた。
ジュプトルにも異議はないようだが、どこか納得しきれない顔だ。
ミュウツー『……別に、喋りたければ喋ってもいいぞ』
ミュウツー『そのまま捕まって、実験材料にされてもいいならな』
ミュウツー『私はごめんこうむるが』
ミュウツー『“物を言う珍しいポケモンだ、生きたまま頭を切り開いて調べてみよう”』
ジュプトル「……」
ミュウツー『“腕や脚を切り落としたら、どちらで鳴くか試そう”』
ダゲキ「……」
ミュウツー『“ニンゲンのように叫ぶのか、本来の鳴き声に戻るのか、どちらだろう”』
ジュプトル「わ、わ、わかったよ!」
ジュプトル「いたいの、おれ いやだもん」
怯えた声で呟き、ジュプトルはふたりの間に潜り込んだ。
ヨノワールが巨大な手で背中を支え、ダゲキはミュウツーとジュプトルを交互に見ている。
予想より少し幼稚な反応に違和感を覚えたが、それは置いておくことにした。
ジュプトル「ほんとに そんなこと、する?」
ヨノワール「そんなこと する、ニンゲンばかりじゃ ないです」
ダゲキ「う、うん」
ダゲキ「い、いいニンゲンも いるよ」
ミュウツー『まあ、それは冗談だ』
ミュウツー『全てのニンゲンが善良なわけではないことは、わかってるとは思うが』
ミュウツー『おそらく、これから会うニンゲンは、そんなことをしない』
ミュウツー『今のところは私を捕えてどうこうするそぶりもないしな』
ミュウツー『確認はしていないが、私のことを別のニンゲンに話したりもしていないだろう』
ヨノワール「そんなに いいひとなのに、だめ なんですね」
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