275: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/06/03(金) 01:44:38.16 ID:966iIJr9O
……耳が痛い。
思わず苦笑してしまう。
さやか「自覚はあるよ……仁美は、あたしなんかと違って強いよね」
仁美「そんなことありませんわ。私がこの数日間、どれだけ悩んでいたか知っていますの? 」
さやか「……悩んでたの?」
仁美「もちろんですわ。正直今でも、自分の選択が正しかったかどうかはわかりません。間違った道を歩いていないか、何度も不安になりましたわ」
さやか「間違った道、ね……」
さやかも同じだ。
自分の選択が正しいのか、それとも間違っているのか……
誰かが保証してくれるわけではないが、それでも選択はしなければならない。
いや、正しいかどうかという面で判断するなら、さやかの選択は、むしろ……
さやか(……関係ない)
さやかにぶれはなかった。
正しいかどうかではない。
自分がどうしたいか、どうありたいか。
それが最も大切なことなのだ。
仁美「そういった観点で語るなら、私の知る中で最も強いのは……まどかさんでしょうか。彼女には、私たちにはない強さがありますわね」
さやか「あー、まどかね。確かに……」
精神的な強さ。
芯のある強さとでもいうのだろうか。
本人は否定するだろうが、親友のあたしたちは、まどかの強さをよく知っている。
仁美「彼女は、何が大切なのかをよく知っている。そのためなら、どんなことでも躊躇いなくできるのでしょうね。他人のために行動し過ぎるきらいはありますが……見習いたいところですわ」
さやか「うん、そうだね……」
さやかにしてみれば、そのように自分にはない他人の強さを素直に認めることができるのも、ひとつの強さだ。
自分が親友に恵まれていることを改めて実感する。
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