259: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/05/03(火) 22:00:53.66 ID:MDONGe0PO
あたしは一体何がしたいのだろう。
さやかに、どうあってほしいのだろう。
杏子「……」
今のさやかは、自分で物事を決められる状態ではない。
ここでの杏子の言葉は、さやかに大きな影響を及ぼすはずだ。
だからこそ、慎重に言葉を選ばなければならない。
どの道が正しいか、間違っているか。
もはや、そんな言葉では語れない。
魔法少女になった時点で、正しい道などあるはずがないのだ。
すぐには選べなかった。
仲間になってほしいという自分の感情と、どこまでも正しくあってほしいというさやかへの願望が、混ざり合う。
両立は不可能だ。
どちらを優先するかを決めなければならない。
杏子「…………」
そして、杏子は選択する。
杏子「……さっきの話はなしだ」
さやか「え?」
杏子「お前はあたしとは違う。どこまでも正義を貫いていけよ」
さやか「……」
さやかが戸惑いを見せる。
突然正反対のことを言われたのだから、当然だ。
さやか「ふざけないでよ……何を勝手なことを言って……」
杏子「……」
結局杏子は、さやかを正義の道に押し戻すことを選択した。
決め手となったのは、今のさやかの姿だった。
こんな状態のさやかを見ていたくないという思いが、それ以外の感情を上回ったのだ。
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