ほむら「巴マミがいない世界」
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171: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/03/07(月) 19:59:23.31 ID:3+8IoRcGO
ほむらは、改めてキュゥべえに視線を向けた。

ほむら「……それで、あなたの思惑通り、美樹さやかを佐倉杏子に勝たせることができたわけね」

正直、相変わらずの黒幕ぶりに感心した面もあり、ほむらは半ばあきれるような口調で称賛した。

──だが。

QB「本気で言っているのかい?」

ほむら「……え?」

QB「さやかが、痛覚を無視する手段を得た程度で、それであの杏子に勝てると、本当に思うのかい?」

ほむらの脳内が疑問符で埋まる。
キュゥべえは、本気で不思議がっている様子だった。

ほむら(こいつは何を言っているの? 思うも何も、現に……)

QB「あのまま戦闘を続けていれば、先にさやかの魔力が尽きていたことは明らかだ。そうなれば、痛覚の有無など関係なく、杏子は確実にさやかを殺せていただろうに……」

ほむら「あなた、何を……」

QB「単純に、魔力の消費を嫌って……? いや、それにしては、杏子の様子が腑に落ちないし……」

ほむら「……!」

ほむらは、ようやく気づいた。
なるほど、この展開は、キュゥべえにとっても予想外のものだったのだ。

恐らくキュゥべえの狙いは、さやかが痛覚遮断を使用した上で、それでも杏子に負けることだったのだろう。
もしそうなっていれば、さやかはこの場で魔女になっていてもおかしくなかった。

痛覚遮断を教えたのは、杏子にさやかをギリギリまで追い込ませるための手段だったのだ。

だがキュゥべえの計算外だったのは、人間の感情だった。
キュゥべえも、簡単な喜怒哀楽なら理屈として理解はしているだろうが、杏子がさやかに向けるような複雑な感情は、とても理解できないのだろう。


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