文才ないけど小説かく 7
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58:5/13(お題:ケサランパサラン) ◆FLVUV.9phY[saga]
2016/02/21(日) 15:19:44.76 ID:MYDjQQS+o

 別に問題ない、車の音もしないし。何よりこんなところを通る車なんかありゃしないっての。
 この辺りの別名は『近代魔術師の森』。まぁ別段、幽霊が出るだとか自殺者が多いだとかそういう曰くはない。
じゃあ何でそんな呼ばれ方をしているのかって? 決まってるじゃん、いるんだよ、曰くそのものが。

 そいつが誰かって? 俺の祖母だ。
 ばーちゃんは、現代の魔女だとか、近代最後の錬金術師だとか言われている。
 別に何をしたわけでもなく、というか嫌われ者というわけでもない。
 ただ、杜の中にポツンと佇む洋館なんてゴーストスポット紛いなものに近づきたいと思う奇特な人間が少ない
というだけの話だと思う。少なくとも俺はそう思っている。

「信っじらんない! あんたどういうつもりよ!? 前も見ず、信号もガン無視でそのまま歩き続けるとかっ!」
 いや、むしろお前がどういうつもりだ。大体勝手に人の視界を塞ぐとか常識ないってレベルじゃねーぞ。

「ンッ! まあいいわ、少し黙っててあげるわよ! お望み通りねっ、お望み通りね!」

 なぜ最後を二回言ったし。
 まぁ負け惜しみとしてもその方が助かる。


「さて、話を聞こうか。お嬢さん?」
「何よ、あんた。さっきまであたしのことを無視していたとは思えないずうずうしさね」

「ずぅずぅしいとは何事か。大体突然の出来事に取り乱してないことを褒められてもいいレベルだと思うけど?」
「どーだか! ふつーに取り乱してたじゃないの!」

「いや、幻覚を疑うくらいは極々有り触れた対応だろうよ」
「ふん、イーだ!」



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