勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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675: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 18:24:45.33 ID:uAQKxthS0
大陸南端に位置する霊峰ゾア。
その山頂で、空を走る遠雷を苦々しく睨みつける影があった。
竜神「勇者よ。貴様がアマゾネスの試練を禁じてから、より良き子種の選別が出来なくなった我が子らは確実に力を弱めておる。種族として、弱体化の一途をたどっておる」
銀色の鱗が雷光を反射する。
唸りを上げる竜神の口からは、鋭い歯がこぼれ見えている。
竜神「貴様は我らアマゾネスの風習に手を突っ込んだ。我らアマゾネスの在り方を捻じ曲げた。結果がこれじゃ」
竜神「貴様の前でとても竜の神などとは名乗れぬ無様を晒した儂じゃ。今は従ってやる。しかし言わせてもらうぞ。聞こえておるのじゃろう?」
竜神「貴様は力をもって我らを管理する。貴様の価値基準に則って、有無を言わさず」
竜神「我らはこのままではいずれ滅ぶ。人との融和は我らの種としての優位性、独自性を失わせ、アマゾネスという種は緩やかに死へと向かっておる」
竜神「はてさて、貴様、何様のつもりじゃ?」
竜神「貴様にとって、我らは滅ぶべき悪であると、そういうことか?」
竜神「貴様が儂らをそう断じるのであれば、儂らにとって貴様は―――――」
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