勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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265:名無しNIPPER[sage saga]
2016/06/26(日) 19:16:29.30 ID:Trw4ei5x0
走った。
ただただ走った。
何かから逃げ出すために。
何から?
決まっている。
あのおぞましい光景からだ。
直視するのも憚られる現実から、少しでも距離を取るために走った。
あれはただの夢だったんだと、何かの間違いなんだと、そう自分に言い聞かせ続けた。
――――そうであってほしいと、願い続けた。
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