加賀「提督……あなたのスタンドは……この世の何よりも優しいスタンド」
1- 20
99: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2016/04/16(土) 23:53:37.28 ID:fEYujdtkO

「わ、私は…………その、別にねーさま一筋だから提督はどうでもいいですが……あくまでも興味として……」


 誰に対してか、というか目の前にいる大井に対して、今さらながら取り繕う山城。

 何の言い訳か。

 かなり強く病んでいる風でいながら、表面的には思い出した風に虚勢を張るタイプだった。めんどくさいタイプだった。

 頬を掻く大井は――――それに対して、


「……自然を装って提督に抱き着く、抱き着くのよ大井! そうよね北上さん!」


 やはり小声で拳をグッと握り締める。

 もう一人の、向けるべき好意の対象――北上――がいない分、大井は妙に前向きにオープンになっている。

 北上がいる手前、或いは提督へと懐疑的な態度を長く続けてしまったならその手前――恥ずかしくて表には出さないが――。

 北上はここにおらず、仗助へと強く当たった時間は殆どなかった。

 故に――


(肝だめし……ええ、肝だめしよ! 肝だめし!)


 大井には、好意を取り繕って誤魔化すという発想はなかった。

 あるのはただ、


(ここで提督の心に魚雷を撃ち込むのよ! どんな手を使っても、重雷装巡洋艦は頼りになると!)


 勝利して、支配する――――ただそれのみ!



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
159Res/63.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice