485:名無しNIPPER[saga]
2016/10/16(日) 00:11:58.04 ID:YvXj+c6MO
ー 月の地下渓谷 B8F ー
スタスタ…
美希「ねえ、ミキ考えたんだけど」
律子「何を?」
美希「律子…さん、さっき『ひと階層ごとに魔物がいる』って言ったよね?」
律子「ええ。だからきっとこの階にも魔物がいると思うわ」
美希「ここが地下8階でしょ? だから、あと9、10、11……小鳥のところに着くまでに4体の魔物を倒せばいいってことだよね?」
律子「そうだけど、それがどうかしたの?」
美希「残りの魔物が4体でミキたちは5人いるから、ひとりずつ魔物の相手をしていけば、誰かひとりは小鳥のところまで行けるの!」
春香「確かに……美希の言う通りだね」
千早「それに、時間効率を考えるといい方法にも思えるわね」
貴音「………」
律子「本音を言えば、小鳥さんと戦うのはみんな揃ってからにしたい。でも、今の状況じゃそうも言っていられないかもしれないわね」
「……きほーんてきにはいっぽんぎーだけっど♪」
「ときとばあいでうっつっりーぎなっの
♪」
…ピタッ
律子「…………歌?」
春香「ねえ、今聴こえた歌って……」
美希「うん。『わたしはアイドル』なの」
律子「ってことは、他にもこの階に落ちてきた子がいるのかしら」
貴音「いえ、そうではないと思います」
千早「今の、ウチの誰とも違う声だったわ」
春香「じゃあ、いったい誰が歌ってるんだろう?」
美希「そんなの、魔物しかいないの」
律子「そりゃ、私たちじゃなかったら魔物でしょうけど」
律子「でも、なんで魔物がウチの歌を?」
貴音「小鳥嬢が教えた以外に考えられませんね」
貴音「何故彼女が魔物に歌を教えたのか、その理由は定かではありませんが」
律子「何か意図があるのかしら」
美希「小鳥、プロデューサーになりたかったのかな?」
律子「うーん……」
千早「………」
春香「……千早ちゃん、どうかしたの?」
千早「……もしかしたら私、さっきの歌声の主を知っているかもしれない」
春香「えっ?」
千早「行きましょうみんな。行けば分かるわ、きっと」
律子「……そうね。議論するよりも実際に見た方が早そう」
貴音「この地下8階からは最下層までほぼ一本道です。迷うこともないでしょう」
スタスタ…
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