提督「うぉゎぁああああああああああああああああああああああああああ」
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132: ◆kquYBfBssLZl[saga]
2016/01/20(水) 16:01:33.90 ID:EZBMk7yPO
「ちっ、違う! これはただ落ち着くために……!」

ユーちゃんが、えー、とでも言いたげなジト目でこちらを見つめてくる。
ぐぬぬ……さっきから主導権を握られっぱなしじゃないか。
ここはひとつなにか……。
…………。
いや、目的を見失うな。
私は別に、ユーちゃんと張り合うためにここへ来たわけじゃない。
今度は、短く深呼吸。
覚悟を決めて、ベッドへと一歩近づく。
無言でユーちゃんの横を通り過ぎ、司令官が被っている布団を、足元から捲り上げた。
司令官は三ヶ月ほど前に執務室の窓から飛び降りるという奇行を演じ、それ以来執務を休んでいる。
どうしても確認の必要がある書類のみ、大淀さんを通じてチェックしているぐらいで、他は全て大淀さんとその日の秘書艦に任せている状態だ。
これは司令官が望んだというわけではなく、大本営からの命令らしい。
聞いたところによると、鎮守府を監督する提督が発狂することは稀にあるのだとか。
しかし、さっきも言ったように優秀な人材である提督をほいほいと交換することなどできない。
よって、そんな頭がおかしくなってしまった提督には、長期の休暇が与えられるのだ。
どんなに長く休んでも全て有給扱いになるらしく、休暇中の生活費も心配無い。
つまり、面倒はみてやる代わりにそう簡単にはやめさせないよ、というわけだ。
そんな無言の圧力を受けつつも司令官は順調に回復。
今はすでにほとんどの箇所の骨折が完治しているが、司令官の両手は痛々しい包帯で包まれいる。
そんな司令官の両手に刺激を与えないように、私は静かにベッドに片足をかける。
ぎし、とスプリングが鳴り、緊張で身体が強張る。
司令官は熟睡しているようで、起きる気配は無い。
私は残る片足もベッドの上に持ち上げ、司令官の太腿を跨ぐようにして膝立ちになった。
司令官を見下ろし、その顔を眺める。
……なかなか、可愛らしい寝顔じゃないか。
そして、少しずつ、少しずつ、視線を下げていく。
冬用の厚手の寝間着から覗く鎖骨。
そしてその服の上から見てもわかる、鍛え上げられた胸筋。



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