本田未央「プロデューサーとのごはん」 その2
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744: ◆Tw7kfjMAJk[sage saga]
2018/11/05(月) 06:55:05.69 ID:CW6dl2EU0

――店の外

未央「ごちそうさま、プロデューサー」

P「ああ。やっぱりうまいな、ここは。まだまだ食べてないのもあるし、また来なきゃなぁ……」

未央「私は次来ても照り焼き丼を頼む可能性があるね。個人的にヒットしちゃった」

P「気持ちはわかる。確かにうまかったもんな」

未央「でも、自分でつくれるかもちょっと試してみようかなー。あの卵の感じは難しそうだけど、練習すれば近づけるかもだし」

P「確かに照り焼きと卵ってだけでまず外しはしないからな。あの味付けなら失敗してもまあうまくできるだろ」

未央「……プロデューサーって照り焼きとかつくる?」

P「ん? まあ、つくるときはあるかな。好きだし。って言っても、絡めて焼くくらいしかしないが」

未央「ふむふむ。ということは、私の担当は卵ということになるね」

P「まさかの共同作業か」

未央「初めての共同作業は照り焼き丼でした……」

P「今までにも色々としたような記憶はあるけどな」

未央「確かに。ならn回目の共同作業?」

P「nって」

未央「nは任意の自然数とする」

P「あー……その言い方、懐かしいな」

未央「学生時代を思い出しちゃう? 『あの頃に未央がいれば灰色の学園生活なんかじゃなくてバラ色の学園生活だっただろうな……』とか思っちゃってる?」

P「勝手に灰色にするな」

未央「バラ色だったの?」

P「……」

未央「おおう、その反応は聞いちゃいけなかったやつだね。ごめんね?」

P「謝られるとむなしくなるからやめてくれ……」

未央「あはは。まあまあ、そんな学園生活があったからこその今なわけですよ。何かが少しでも違っていたら、今、未央ちゃんとこうしていられなかったかもしれないわけで、そう考えると昔のことも肯定できない?」

P「……まあ、そうだな。肯定はできないが、否定もできなくなる。何かが少しでも違っていたら……か。蝶が竜巻を引き起こすくらい複雑な世の中だからな。些細なことでも、何かが少しでも違っていたら今みたいにいられなかったかもしれない、ってのはその通りか」

未央「そうそう。その世界だと、プロデューサーはプロデューサーじゃなかったかもしれないし」

P「未央もアイドルじゃなかったかもしれない?」

未央「かも、ね。……そんな世界だと、さすがに、私とプロデューサーは会ってないかな」

P「だろうな。接点がない」

未央「む。そこは運命がなんとかでどんな世界でもー、とか言うべきじゃない?」

P「何かが違っていたら今こうしてなかったかも、って最初に言ったのは未央だろ? 運命なんかじゃない。偶然だ。偶然にも俺がプロデューサーになって、偶然にも未央がアイドルになって。それで、偶然にも俺が未央のプロデューサーになった。それからも色んな偶然が重なって、今がある」

未央「偶然ばっかりだね」

P「ああ。……まあ、でも」

未央「でも?」

P「……そんな不安定な偶然の上に立っているからこそ……運命とも、言えるんじゃないか?」



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