98:名無しNIPPER[saga]
2016/01/30(土) 22:46:15.97 ID:ZYZlVptYo
麻衣と別れて有希と二人で始業前の教室に入ったけれども、有希は友人にあいさつされ
て俺のそばから離れていった。
二見はまたぎりぎりに来る気なのだろうか。教室には彼女の姿がなかった。ちょっとで
も授業始まる前にあいつと話せないだろうか。俺が未練がましくそう思って教室の入り口
を見ると、二見が教室内に入ってきた。いつもよりは一本早い電車に乗ったのだろう。な
ぜか俺の胸の動悸が激しくなった。
「池山君、おはよう」
「おはよう」
「・・・・・・寝不足?」
「ああ、ちょっと」
「悩みでもあるんですか?」
二見がにこっと笑った。
「何でもねえよ」
おまえの白い太腿が気になって眠れなかったなんて言えるか。
「あのさ」
「うん」
「見たよ、昨日のスレ」
「レスしてくれたから知ってるよ」
「うん」
「どうだった?」
「どうって言われても」
「軽蔑した? それとも嫌悪を感じた?」
「そんなことねえよ」
思ったより大声を出してしまった。周囲の生徒たちが俺たちの方を見ているのがわかっ
た。思わず大声を出してしまった。有希とか他のやつらが変な顔でこっちを見ている。
「別に嫌な感じなんてしてねえよ。可愛い写真ばっかだったし」
「本当?」
「ああ」
「嬉しい」
このあたりでようやく俺の緊張も解けてきた。
「おまえ、すごく人気あったじゃん。結婚してくださいなんて言われてたし」
「そんなの真面目に言ってるわけないじゃん。盛り上げてくれてるだけだよ」
「そうなの? メアド教えろとかっていうのも?」
「ああ。あれは少しマジかもね。どうしても出合厨って沸いてくるし」
「うん?」
「まあ、スルーすればいいのよ、ああいうのは」
「よくわかんねえけど、おまえ昨日は楽しそうだったよ。おまえのレス見ててそう思っ
た」
「昨日はスレ荒れなかったからね。あんなもんじゃないこともあるのよ」
「そうなんだ」
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