88:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/14(木) 23:27:24.63 ID:e5rLf//zo
「まさか麺類すら売り切れているとはな」
「おまえが飯食いに行くくらいでうだうだ言ってるからだろうが」
「まあ、とりあえず辛うじて丼物は残ってたんだからいいじゃん」
「悩んで眠れなかった翌日の昼飯にかつ丼は厳しいっつうの」
やっぱり。夕也は有希の態度のせいで悩んでいたのだ。
「やっぱりな」
「やべ。つい、口に出ちまった」
「あほ」
「うるせえよ。ま、いいか。俺とおまえの仲で隠しごとしてもしょうがねえか」
「本当だよ。さっさと何を悩んでたのか言え」
「いや」
もうストレートに聞いてしまおう。俺はそう思った。
「おまえさ、有希のこと好きだろ?」
「おまえは?」
意外なことに夕也は聞き返してきた。そうきたか。
「おまえから言えよ」
「何でだよ。最初に聞いて来た方が先に言えよ」
しばらくの沈黙のあと、夕也が言った。
「まあ好きかな。おまえはよ」
夕也に本心を言わせた以上、俺も正直に答えるべきだ。だから俺は思い切って言った。
「うん・・・・・・好きかな」
「おまえ、有希が好きならよ。何で昨日とかあいつの好意に応えねえの?」
「おまえこそ、あいつのことが好きなら何で俺と有希を二人きりにしようとしたんだよ」
夕也は黙った。
「何とか言えよ」
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