75:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/09(土) 00:17:08.79 ID:wFKv96Wio
「んなことねえよ」
「そう?」
「そう!」
「そか。じゃあよかった」
「え」
「さっき駅のホームで妹さんがきょろきょろしてたんだけど」
「え」
「君を探してたのかなあ、君って気がついてなかったでしょ」
「ああ」
「教えた方がよかったかなって思ってたんだけど、君が妹さんのことは兄妹って割り切っ
てるなら、教えなくてもよかったのかって思ってほっとした」
妹は、昼飯一緒に食えなくて放課後の約束ができなかった俺を、駅で待っていたのだろ
うか。
「あのさ」
「うん」
「おまえが想像してるようなどろどろとした関係は妹とはねえんだけどさ」
「そうみたいね」
「でも、俺の家って両親が別に住まい持っててほとんど妹と二人暮しみたいなもんなんだよな」
「うん?」
「だからさ。妹とは買い物とか一緒にしなきゃいけないことがあるんでさ」
「そうなんだ。大変なんだね」
「いやさ。だから、今度からがそういう時は一言教えてもらえると助かる」
「そか・・・・・・。ごめんね」
「いや」
何で関係のないこいつに家庭事情話してるんだよ、俺は。それにこいつに妹のことを俺
に教えなきゃいけないいわれなんかこれっぽっちもないじゃないか。
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