54:名無しNIPPER[saga]
2015/12/23(水) 20:39:38.68 ID:Xae/YECko
「思っていたより並んでないね。これならあまり待たないんじゃない?」
「よかったよ。もう腹減って倒れそう」
「大袈裟だよお兄ちゃん」
「だって本当に腹へってるんだもん」
「あ、順番が来たよ」
「ああ」
「なあ」
「何食べるか決まった?」
「メニューがよくわかんないんだけど」
「え?」
「写真がついてないからどんなパスタなのか全然わからん」
「何食べたいの?」
「ミートソース」
「またそれ?」
「いいじゃん、好きなんだから」
「それならメニューの上のほうにあるでしょ」
「ないぞ」
「あるよ。上から四つ目に」
「これミートソースじゃねえだろ」
「ボロネーズって言うのはミートソースのことなのよ」
食事を終える頃、麻衣が真剣な表情で俺に話しかけた。
「あたしさ」
「うん」
「あたしはお兄ちゃんのこと大好きだけど、別にお兄ちゃんをあたしに縛りつけようとか
思ってないから」
「おまえ、いきなり何言ってんの?」
「だから.あたしはお兄ちゃん子でブラコンだけど、お兄ちゃんの恋愛まで邪魔はしない
から」
「そうか」
「それは嫉妬しちゃうこともあるけど、基本はお兄ちゃんのこと応援してるんだからね」
「ああ」
麻衣が笑った。
「わかったよ。ありがとな」
「大切なお兄ちゃんだからね。恋愛のアドバイスくらいならしてあげるからね」
「調子に乗るな」
「へへへ」
「じゃあ、本当にこれで仲直りだな」
「・・・・・・うん」
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