女神
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406:名無しNIPPER[saga]
2016/11/27(日) 23:35:49.02 ID:l/rfkXGJo

自宅で二人に会長の話をしだすとお姉ちゃんは前にも会長のことであたしに質問された
ことを思い出したようだった。

 お姉ちゃんにならどう思われても構わなかった。お姉ちゃんそのことを口外する心配は
なかったし。なのであたしはあえて誤解を解かずに会長のことを気になっているような表
情で二見さんと会長の情報を話し出した。


「会長ってもう付き合っている子がいるんだって」

「しかもその子、うちのクラスの二見ちゃんっていう子なの」

 どういうわけかお姉ちゃんは気の毒そうな表情をした。あたしを心配してくれているの
だろうけど、その表情にあたしは少しだけプライドを傷つけられた。

「でも二見さんって普通に可愛いし評判もいいんだけど、何ていうか余り仲のいいとかっ
て思えないし。本当は自分勝手な子なんじゃないかなあ」

 あたしは思わ彼女を誹謗するようなことを口にしてしまった。

「だからって会長がその子と付き合ってることには変わりないじゃん」

 お姉ちゃんがあたしを諌めるように言った。

「そうなんだけどさ。あたしが告れば勝てるんじゃないかなあ」

 この時はあたしも意地を張ってしまっていて、自分でも思ってもいないことを口にする
ことが止められなくなっていた。

「よしなよ、そういうの」

 お姉ちゃんが諌めるように口を挟んだ。

「同級生なんでしょ。たとえうまく行ったとしても後で気まずくなるよ」

「そうかなあ」

 あたしはようやくそこで話を切り上げることができた。あたしは何をしようとしている
んだろう。自分でも自分の考えがよくわからなくなってしまっている。

 会長は見た目は格好よくないし喧嘩も弱いしスポーツも苦手そうだ。話だって面白いと
は言えない。

 でもあの乱暴そうな三年生の先輩をはじめ、会長のためなら喜んで力を貸そうという人
たちが幅広い階層に存在しているようだ。そして会長は成績もよく先生たちの信頼も厚い。

 本当に将来のことを考えれば、頭が悪く遊び方と女の扱いだけはよく知っている男なん
かと付き合うより、会長のような男の人のほうがいいのかもしれない。

 そういう風に割り切って考えようとしたあたしだけど、これでは自分が最近何で生徒会
長の前にいると顔を赤くして俯いて黙ってしまうのかということへの回答にはなっていな
いことにも気がついていた。

 これはひょっとしたらあたしにとって本気の恋なのだろうか。これまであたしが経験し
てきた恋愛の入り方とは大分違う様相を呈しているようだけど。


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