女神
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400:名無しNIPPER[saga]
2016/11/27(日) 23:27:02.00 ID:l/rfkXGJo

 それでもほぼ毎日、放課後に生徒会活動に参加しなければならなくなったあたしにとっ
て、一番一緒に長い時間を過ごさなければいけないのが生徒会長だった。なので、あたし
は生徒会長に対して自分の精一杯の可愛らしい表情をいつも向けるようにした。端的に言
うと会長に媚びて見せたのだ。異性としての魅力は全く感じていなかった会長だけど、一
緒に仕事をする上であたしの能力の無さを責められても困る。ここはむしろ少しドジで仕
事も遅いけど守ってあげたいというような女の子だと思わせた方がいいとあたしは考えた
のだ。

 その効果は生徒会役員の他の男の子たちには確実に効果を上げていたようだったし、最
初は絶対に仲良くなれないだろうと思っていた成績のいい役員の女の子たちともあたしは
仲良くなることができたのだった。

 ところが肝心の生徒会長があたしのことをどう考えていたのかはよくわからなかった。
あたしは他の役員の子たちのようにそつの無い仕事はできず、あたしの担当の仕事は出来
は悪いし時間はかかるという有様だったけど、他の役員の子たちが苦笑しながらフォロー
していてくれたため、何とかぼろを出さずに済んでいたのだった。

 会長は別にそんなあたしを注意したり叱ったりすることは無かったから目的は達成して
いたのだけれど、会長はあたしのことを別に可愛い後輩の女の子として意識する様子はな
かった。

 あたしはこれまでもう少し派手で遊びなれている子たちと付き合っていたから、生徒会
みたいな真面目な人たちなんて一緒にいてつまらないだろうなと考えていたのだった。自
分のステータスを上げるためにこれまで縁の無かった世界に飛び込んだはいいけど、その
世界で自分が満足するなんて思ってもいなかったのだった。

 でも意外なことに生徒会はあたしにとってそれなりに居心地がよかった。それは期せず
してあたしが生徒会役員の子たちに好かれたということが大きかった。中学生活を送る上
でリア充としての自分に自信があったあたしだけど、生徒会といういわば一種のエリート
の集まりの中でも自分に人気があるとは考えたことはなかった。

 だけど、いくら生徒会があたしが一緒に遊んでいたこれまでの友だちと違って成績も良
く学校の教師たちに受けもいい子たちの集まりであるとはいえ、やはり可愛い女の子とい
うのはそれだけでも好かれるものだということをあたしは発見したのだった。

 もちろんあたしもそれなりに努力はした。今までのような派手な行動を慎むとかスカー
ト丈をやや長くするとかアクセを控えるとか、一応周囲に溶け込むための手は打ったのだ。
その成果かどうか、あたしは生徒会の中でも信頼され人気のある副会長となったのだった。
そしてこの頃になるとあたしの元の遊び仲間の女の子たちはあたしの悪口を言い始めてい
たようだったけど、あたしには気にならなかった。あんな底辺の女の子たちが何と言った
ってもう怖くない。あたしは人望に厚い生徒会の副会長なのだから。



 この頃になるとこれまであたしのことを注意しかしなかった先生たちもあたしに優しい
微笑を向けてくれるようになった。

『よう副会長。これから生徒会か』
『君は、最近まじめに頑張ってるわね。先生はちゃんと見てるからね』
『副会長忙しいとこ悪いけど、このプリント会長に渡しておいてもらえるか』



 生徒会に入るまではあたしはこういう言葉を教師からかけてもらったことすらなかった。


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