女神
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398:名無しNIPPER[saga]
2016/11/27(日) 23:25:33.31 ID:l/rfkXGJo

「まあ、唯さんのしたことを副会長が知らなかったとしたら、自分の妹に悲しい思いをさ
せた優に復讐しようとしたのかも」

「それほどのことですかね。振ったとか振られたとかは、今でも普通にあるのに」

 会長は少しだけ微笑んだ。

「君のようなリア充というか、もてる女の子にはそう思えるかもしれないけどね」

 私は少しむっとした。私だって麻人への報われない恋を持て余しているのに。

「もう一つ。広橋君のことだけど」

 私はそのことをすっかり忘れていた。あの時夕也の声を聞いたことは間違いないし、夕
也と副会長には中学時代から接点があったということだった。

「広橋君と副会長と唯さんは、幼馴染だそうだよ。きっと優のことも知っていたはずだ
ね」

 夕也は、私たちには二見さんのことを中学時代から知っていたとは一言も言わなかった
のだ。その時、私は別な視点を思いついた。

「もし、夕也が唯さんのことを好きだったとしたら、あるいはそこまででもなくても、妹
みたいに可愛がっていたとしたら、副会長が二見さんのことを許せなかったのと同じで、
彼は、唯さんを振った会長のことも許せなかったのかもしれませんね」

 つまり会長のことが目標だったのかもしれない。

「そうかもしれない。でも、優の女神行為画像が拡散されても、今の僕には別にどうとい
うことはないんだけど」

 それはそうだ。というか、最初に先生に二見さんの女神行為を学校側に言いつけたのは
先輩自身なのだから。

「結局、どういうことかはわからなかったんですね」

「うん。もう少し探ってみたいとは思うんだけど」

 会長は少し口ごもった。

 まあ、そうだろう。今や、会長の全関心や全ての時間は、麻衣ちゃんにささげなければ
いけないのだろう。麻衣ちゃんは、自分の愛情対象にはそこまで要求するのだ。仮に、私
がそういう束縛を受ける側だったら、そういう相手と付き合うのはごめんこうむる。でも、
会長はそういう麻衣ちゃんに夢中になっているのだから、無理はない。

 ごめんこうむる? たとえば、麻人が私を麻衣ちゃんのように拘束したがったとしたら
どうなのだろう。実際、それは実現不可能な願望なのに私はそう考えた。

 そうなったら。そうなったら、意外と私はそれを受け入れ幸せなのかもしれない。自分
を愛情や嫉妬や束縛心から、拘束したいと麻人が考えてくれるなら。

 結局、そんなそうしようもない不必要な感想を抱かされたまま、会長との話し合いは終
わった。


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