361:名無しNIPPER[saga]
2016/09/05(月) 22:46:29.85 ID:WlGCXGIKo
「いろいろあったけど僕は麻衣とお互いに好きあう仲になって・・・・・・これは正直な気持ち
なんだけど僕にとってはもう優さんのこととかどうでもよくなって」
会長は話を続けた。
「麻衣がいてくれれば過去のことなんてどうでもいい、優さんが池山君のことを好きなこ
ととか女神をしていることとかどうでもよくなったんだ」
「じゃあ、何で会長は鈴木先生に二見さんの女神行為を知らせるようなことをしたんです
か?」
「・・・・・・麻衣の望みをかなえてあげたかったから。だから僕は麻衣にも黙ってメールした
んだ。でもそのメールを出した後で麻衣に言われた」
会長は話を続けた。その話は意外なものだった。麻衣ちゃんが麻人と二見さんの付き合
いを認めたらしいのだ。でもそれは会長が麻衣ちゃんに黙って鈴木先生にメールを出した
後だった。
『恋愛って当事者同志じゃなきゃわからないんだよね。あたし、初めて恋をしてよくわかった』
『・・・・・・うん』
『お兄ちゃんが二見先輩のことを、先輩の女神行為のことを承知していても二見先輩が好
きなら、あたしはそれを邪魔しちゃいけないのかもしれない』
『あたしにはブラコンかもしれないけど、それでもお兄ちゃんの恋を邪魔する資格はない
と思う。今ではあたしの一番好きな男の人は、お兄ちゃんじゃなくて先輩なんだし』
『だから先輩、あたしが前に相談したことは全部忘れて。あたしはお兄ちゃんと二見先輩
のことは邪魔しないし、お兄ちゃんの味方になるの。今ではあたしには先輩がいるんだし、
もうお兄ちゃんの恋を邪魔するのは止める』
その時にはもう手遅れだった。二見さんの女神行為は鈴木先生に知らされてしまってい
た。麻衣ちゃんに初めてできた彼氏の手によって。
「全ては僕のせいだ。麻衣にはこうなった原因が僕にあることは言えなかったけど、仮に
ばれて彼女に嫌われてもしようがないと思っている」
会長が話を続けた。「でも僕が今日君に言いたかったのはそんなことじゃない」
会長はしっかりとした視線で私を見つめた。
「麻衣と仲のいい君には話しておきたいんだ。さっき書記さんの話を聞いて、この話はそん
な僕たちの単純な行き違いから始ったものじゃないみたいだと気がついたから」
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