女神
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283:名無しNIPPER[saga]
2016/06/26(日) 00:12:32.42 ID:RyWkrIEDo

 思い切って妹のパソコンを調べてみてよかったと俺は思った。妹は優を陥れた犯人では
なかったのだ。そして俺は、優とは優が登校してきたらよく話し合ってこれからは慎重に
普通の高校生のカップルとして、付き合えばいい。今朝の衝撃的な出来事に遭遇し動揺
しまくっていた俺が、それからわずか半日程度でここまで考えをまとめられたのも、夕也の
おかげかもしれなかった。俺はぼんやりとそんなことを考えながら、麻衣のパソコンを閉
じようとした。

 その時、俺はふと妹の閲覧履歴の中に残っていた掲示板のことを思い出した。それはミ
ント速報ではなかったので、調査を急いでいた俺は、その時はその掲示板を見もしないで
次のURLをクリックしたのだった。けれども、こうして少し安心した気持になっていた
俺は、その掲示板を見てみようと思いついた。その掲示板に俺が惹かれたのは、掲示板の
タイトルにうちの学校の名前が書いてあったからだった。



『学園の生徒集まれ〜』



 これはいわゆる学校裏サイトってやつだろうか。まだ、妹の帰宅までには時間は十分に
あった。俺は少し心が軽くなっていたこともあり、好奇心にかられてその掲示板を見るこ
とにした。レスの大半は教師の悪口やテストや宿題の愚痴だった。あと、自分が気になっ
ている女子のことを書き込んでいるレスもあった。誰々がキモイとか、よく聞くいじめの
様なレスは見当たらず、裏サイトというほどのものじゃねえなと俺は考えた。もちろん教師
の悪口がある時点で学校には知られたらアウトなんだろうけど。

 全てのレスは匿名だったので、誰がレスしているのかはわからないけど、一度うちの担
任の鈴木先生のことを、自分の担任の鈴木がうざいとか書いてあるレスがあった。少なく
ともそいつは俺のクラスメートだろう。

 レスを読んでいるうちに飽きてきた俺がそろそろ読み止めようかと思い始めたその時、
突然、優の実名が書き込まれているレスに辿りついた。それは最近のレスだった。一瞬、
嫌な予感がした俺だったけれども、そのレスを読んでいるうちに何だか心が温かくなって
いくのを感じた。



『2年2組の二見さんって、最近感じよくね?』

『あ〜。うちもそう思った。初めは人間嫌いな人なのかなって思ってたんだけど。最近良
く話すけどいい子だよ。成績いいけど偉そうにしないし』

『うちも二見さんから本借りちゃった。つうか今度一緒にカラオケ行くんだ☆』

『つうか二見さんって可愛いよね。俺、告っちゃおうかな』



 これだけ優は同級生に受け入れられている。これなら女神行為ができなくなっても、優
の「承認欲求」とやらは十分にリアルでも満たされるだろう。この掲示板を見てよかった
と俺は思った。掲示板のレスはあと少し残っていたから、俺は最後まで読んでしまうこと
にして、画面をスクロールした。



『誰よあなた。もしかして2組?』

『違うよ。俺2組じゃねえし。つうか2年ですらねえよ』

『・・・・・・二見さんって池山と付き合ってるんだよ。知らないの?』

『嘘。マジで!?』

『マジだよ』

『でもさ、池山と夕也って遠山さんを取り合ってたんでしょ? 池山って遠山さんを諦め
ちゃったのかな』

『まあ、夕也が相手じゃ勝ち目は(笑)』



 ・・・・・・それは少しへこむ内容のレスだった。そして語尾に(笑)がついているレスが一
番最後のレスだった。

 まあ、いいいや。優は今ではリア充だ。学校側が今回の処分を公表しない限り、これ以
上事が大きくなることはないだろう。俺は麻衣のノーパソを閉じ、階下に降りた。そうい
えば朝から何も食べていない。俺はキッチンに行って冷蔵庫を漁ることにした。


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