274:名無しNIPPER[saga]
2016/06/07(火) 00:26:16.26 ID:vAalNZ3Lo
ようやく休み時間になり、校舎の外に出て優に電話をしようとした俺に、いきなり夕也
が話しかけた。
「おい」
「おまえか」
「ちょっと話があるんだけどよ」
「話って何だよ」
何だこいつ。今まで俺のこと無視してやがった癖に。それに今は夕也どころじゃな
い。
「・・・・・・ここじゃちょっとな」
「・・・・・・おまえ、俺とは話しないんじゃなかったのかよ」
「俺だっておまえなんかと話なんかしたくねえよ」
何なんだ。
「何が言いたいの? おまえ」
「いいから喧嘩腰になるなよ。大事な話なんだって」
「・・・・・・今まで俺のこと嫌ってたおまえが何でそんなに必死なんだよ」
「話聞きゃわかるよ。屋上行くぞ」
「屋上って、昼休みじゃねえんだぞ。そんな時間あるか」
優に電話しなきゃいけないのに、今はこいつに付き合っている時間はない。だけど、夕
也はひかなかった。
「・・・・・・授業なんてどうだっていいよ。とにかく一緒に来い」
「おい・・・・・・」
「行くぞ。授業なんてサボっちまえばいいって」
夕也はそれだけ言うと、もう俺の方を見ずに、一人でさっさと屋上に向かって行ってし
まった。あいつはいったい何がしたいんだ。仕方なく、俺は夕也を追った。
やっぱ有希とか優の話だろう。こいつがこんなに必死になるのは。俺はそう思った。優
のことは気にはなるけど、さすがに命に別条があるとかじゃないだろう。体調不良か寝過
ごしたとかいう落ちだろう。そう考えると、今は夕也と話をつけるいいチャンスかもしれ
なかった。優と付き合っていて、有希と付き合う気はない。そうはっきり夕也に言うのだ。
夕也は怒るだろうけど、怒られてもいい。ひょっとしたらその先に、有希と夕也が結ばれ
る展開だってあるのかもしれない。麻衣は俺と優のことを認めると言った。有希に関して
いえば、よくわからないけど、少なくとも夕也が俺と優のことを認めてくれれば、優にと
ってはだいぶ教室にいやすいことになるだろう。夕也が有希のことを好きなことは間違い
ないだろうから、こいつが俺と優のことを認めることだってあるはずだった。その先に有
希が夕也と付き合ってもいいと考えるかどうかはともかくとして。
しかし。サボるって、どうやって先生に言い訳すればいいんだよ。
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