女神
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275:名無しNIPPER[saga]
2016/06/07(火) 00:26:53.42 ID:vAalNZ3Lo

「おまえ、来るの遅せえよ」

 夕也が身勝手にも俺に文句をつけた。優に電話するのを先延ばしにしてまで付き合って
やっているのに。

「てめえ、ふざけんな。何日も無視してたくせにいきなり声をかけて授業までサボらせや
がって」

「そんなことはどうでもいいんだよ」

「何言ってるんだよ」

 本当に何なんだ。

「・・・・・・俺さ、今朝授業開始前に佐々木に呼び出されてさ」

「またかよ。おまえ前から佐々木に何を注意されてるんだよ」

「うるせえよ。俺と馴れ合ってるような口きいてんじゃねえよ」

「・・・・・・いったい何なの? おまえ」

「おまえが勘違いしないように言っておくけどよ。俺は有希の気持ちをあれだけひどく弄
んだおまえのことを許したわけじゃねえんだぞ」

 だからそうじゃねえのに。

「だからおまえと二見のことなんかどうなってもいいって思ってたんだけどよ」

 何なんだ。いったい。

「今日、朝の結構早い時間に佐々木に呼び出されてよ。職員室に朝の七時前に行ったら、
まだ佐々木が来てなくてさ。そしたら担任が職員室の片隅でひそひそ電話してたんだけど
よ」



 それは優の親への電話だったそうだ。佐々木先生を待つ間、夕也は聞くともなしに担任
が電話しているのをぼんやりと聞いていたそうだ。夢中になって電話をしている担任は、
夕也のことに気づいていなかったのか、声をひそめつつもかなり興奮した様子で電話をか
けていた。その中に二見優という単語が聞こえたらしい。夕也はそれを聞くと担任の低い
声に気持ちを集中した。

『当校としてもネット上の誘惑や危険に関しては、これまでも専門家を招いたりして生徒
たちには注意喚起してきましたけど、最近の風潮からして多少のことは見逃してきました。
でも、さすがに今回の件は許容範囲を超えています。他の生徒たちに与える影響が大きす
ぎるんですよ』

 担任の教師は額の汗を拭いながら、声をひそめながらもまくし立てるように話をしてい
たそうだ。

『高校生が下着姿の際どい写真をネット上で公開してたんですからね。二見さんは学校で
は友だちこそ少ないようでしたけど、これまで成績も素行も何も問題はなかったのに。も
ちろんいじめられているということもなかったし、何でこんなことをしでかしたのか』

『とにかく、投書に書いてあったURLをそちらにお送りします。ご自分の目で娘さんか
どうか確認してみてください。まあ、誰が見ても二見さんであることは間違いないと思い
ますが』

『はい。当然校長には報告してあります。誰が投書したのか? それはわからないですね。
というか、私の携帯のメールに投書してあったのでうちの学校の関係者、おそらくは生徒
だと思いますけど、WEBメールからのメールだったので特定は無理でしょうし、特定す
る必要もないでしょう』

『はい。ご自宅のアドレスでいいですか? ああ、携帯に。わかりました。そろそろ娘さ
んも家を出る時間だと思いますけど、今日は自宅で待機するようにお伝えください。頭ご
なしに怒らないようにしてください。事情を聞く前ですし、何か無茶な行動をされても困
りますし』

 夕也がそこまで聞き取った時、佐々木先生が職員室に入ってきたため、夕也はその後の
担任と優の親とのやりとりを聞くことはできなかったそうだ。


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