273:名無しNIPPER[saga]
2016/06/07(火) 00:25:47.47 ID:vAalNZ3Lo
何とか始業に間に合う電車に飛び乗った俺は、少し落ち着いていつも見ている車窓を眺
めた。今朝は登校時間に優に会えなかったけど、それよりも今は麻衣のことが気になる。
たとえ妹があのスレを見つけて内容を読んだとしても、画像は見られない。もちろん優
の本名なんて書いていない。あらためて冷静に考えれば、麻衣がモモを優のことだとわか
るはずがない。そう考えると、俺が麻衣を問い詰めるなんて逆効果というか、自分の首を
絞めるようなことになりかねない。
・・・・・・もう少し様子見の方がいいのかもしれない。
教室に入ると、優の姿がない。そのとき同級生の女の子が話しかけてきた。最近、優と
よくしゃべっている女の子だ。
「おはよ。今日は二見さんお休みなの?」
「いや、どうなんだろ」
「どうなんだろじゃないでしょ。いつも一緒に登校してるのに」
「いや、今日は俺、遅刻しちゃってさ。優とは会ってないんだ」
「まさか、二見さんって、駅であんたを待ってるんじゃないでしょうね」
「それはないだろ。あいつ、待ち合わせ場所にはいなかったし」
「じゃあ体調でも悪いのかな」
「うーん。あとでメールしてみる」
「つうかメールすんなら今しろよ」
「だってもうホームルーム始るじゃんか」
「本当に使えないなあ、あんた」
「何でだよ」
「あ、先生来ちゃった。ちゃんと二見さんに連絡しておきなよ」
「ああ」
こいつに言われるまでもない。体調でも崩したのか。それにしてもメッセとかもないと
か、少し心配ではあった。たしかに優はボッチだったけど、学校を休んだことはほとんど
ない。仮に休むのならLINEとかで知らせてくれるはずだ。もう俺と優は他人じゃないんだ
し。
ぼっちの頃だって皆勤賞狙えるくらいに律儀に登校だけはしていた優がなぜ突然休んだ
のか。毎日待ち合わせして一緒に登校している俺に、メールも電話もなくいきなり。風邪
でもひいたのか。昨日は結構冷えたし、あいつは撮影中はずっと下着姿だったし。とりあ
えず優にメッセージを入れたけど、既読にならない。あいつと連絡取れないなんて付き合
い出して初めてだ。何か寂しい。とにかく授業が終わったら直接電話してみよう。携帯に
出ないのなら、以前教わった家電に電話してもいい。あいつのところもうちと同じでめっ
たに両親がいないらしいし。
いつの間にか俺はてこんなにあいつに依存していたのか。俺は複雑な思いで反応しない
スマホの画面を見つめた。
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