女神
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226:名無しNIPPER[saga]
2016/05/04(水) 21:12:58.14 ID:mt1lqNZYo

 そんなことはないだろう。僕は時分の考えを否定した。優の卑猥な緊縛画像を見てショ
ックを受けている麻衣にはそんな回りくどいことを考える余裕があるとは思えなかった。

 僕はためらった。これから開始するかもしれないゲームは優の人生を変えてしまうかも
しれない。仮にその実行犯が僕であるならその結果責任は取らざるを得ないのだけど、少
なくとも自分の動機だけはみっともなくないものにしておきたかった。優の心変わりへの
復讐心、あるいは優と池山君の仲への嫉妬心が行為の動機だったら、それではあまりにも
僕が惨め過ぎる。たとえ誰かにばれなかったとしてもそれでは自分のメンタルがもたいな
いだろう。

 そう考えて僕は麻衣の方から話を切り出すのを待ったのだけど、相変わらず麻衣はうつ
むいて沈黙したままだった。事を始めてからはかなり僕も精神面に打撃を受けるであろう
ことは最初から覚悟していたけれど、始まる前から麻衣相手に神経戦になることまでは全
く予想していなかった。

 このままだとせっかく勝ち取った麻衣の信頼までが揺らぎだしそうだった。

 ・・・・・・仕方ない。少なくとも話のきっかけくらいは僕の方から切り出そう。クライアン
トが黙りこくって行きどまってしまった時、こちらから方向性をアドバイスすることはよ
くあることだった。それだけのことだ。僕は無理に自分を納得させた。決して麻衣の術中
に陥ったというわけではない。麻衣には今や僕しか頼る相手はいないのだし。

「二見さんの画像を見たわけだけど」

 僕は観念して自分の方から麻衣に話を振った。

「殺してやりたいとか穏やかじゃないことまで言ってたけど、お兄さんの彼女として二見
さんは許せそう?」

 許せるわけがないから麻衣も黙っているのだろうけど、とりあえず僕はそう聞いてみた。

「許せるわけないよ。あんな・・・・・・あんな姿を堂々と不特定多数の人たちに喜んで見せて
いるような女なんて。お兄ちゃんの彼女じゃないとしたって理解できない」

 うつむいたままでようやく麻衣は声を出してくれた。小さな声だったけど彼女の考えは
ストレートに僕に響いた。

「じゃあ、君はこれからどうしたい?」

「どうしたいって・・・・・・」

「つまり、二見さん女神行為を止めさせたいの?」

「え?」

「え、じゃないよ。君は何をしたいの? 僕は君のことが好きだから君がしたいと思うこ
となら手伝うけど、それにはまず君が何をしたいのかをはっきりさせてくれないとね」

 僕はやむなくききっかけは作ってあげたけど、それでも本当に肝心な部分は麻衣妹に言
わせたかった。

「君はどうしたい? 繰り返すけど二見さんに女神行為を止めさせたい?」

 それでも麻衣は黙っていた。僕は話を続けた。

「彼女が女神行為を止めれば池山君との仲は許せるの? それとも二見さんが女神行為を
するなんてことはどうでもいいけど、そういう女が池山君の彼女になることは許せな
い?」

「うん。二見さんはお兄ちゃんにはふさわしくない。お兄ちゃんが好きな子と付き合うこ
とにはもう反対はしないけど、家族として考えたら二見さんなんか論外だよ」

 麻衣はようやく顔を上げてはっきりと言った。

「今さら二見さんが女神じゃなくなったって無理。パパとママだって・・・・・・お姉ちゃんだ
って、この画像を見たら同じことを言うと思う」

「じゃあ、話は簡単だね」

 僕は麻衣ににっこりと笑いかけた。

「二見さんと池山君を付き合わないようにさせればいいんだね」

「う、うん」

 麻衣は戸惑ったように答えた。

「でもそんなことどうすればできるの?」


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