女神
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145:名無しNIPPER[saga]
2016/03/06(日) 23:49:06.87 ID:lFgwUqheo

 優の手が震えていた。

「君が好きだから・・・・・・もしあたしと付き合うことで君が辛いなら別れても」

 これ以上言わせるか。あほ。俺は優の腕を握って自分の方に引き寄せた。

「あ」

 間近に迫った優の顔が赤く染まっていた。

「誰かを好きだって気持はどうしようもないだろ。俺がおまえと別れても何も解決しねえ
よ」

「だけど」

「だけどじゃねえよ。付き合い出したばっかで俺のこと振る気かよ」

「いいの?」

「いいも何もあるか。おまえに振られたら、今よりもっと俺が悩んで傷付くことになるっ
てどうして気づかねえんだよ」

 優が無言で俺にしがみついた。

「授業始まっちゃうな」

「うん」

「教室の前でここまで密着して寄り添ってると」

「周リの人たちがドン引きしてるね」

「教室入るか」

「うん」

「涙拭けよ」

「うるさい! わかってるよ」

「あ〜あ。腹減ったな・・・・・・早く弁当食わせろ」

「お昼休みになったらね」


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