116:名無しNIPPER[saga]
2016/02/06(土) 22:08:53.75 ID:pCvLUfD/o
「昨日の感想だけどさ」
「・・・・・・うん」
どういうわけかあの二見が珍しく赤くなりうつむいた。
「何て言うかさ」
「うん」
小さな声で俺と目を合わせないまま二見が言った。
「ああいうスレ見たの初めてだったけど、少なくともおまえの画像を見て嫌悪感とか軽蔑
とか全然感じなかった」
「本当?」
「うん、本当」
「・・・・・・よかった」
二見が顔をあげ心なしか濡れた瞳で俺を見上げた。
「芸術って言うと大袈裟だけどさ。あれだけ綺麗な写真ならどこかで発表したくなるって
いうのも何となく理解できたよ」
「そんなに大袈裟なことじゃないよ」
「そうかもしれないけどさ。でも画像見ててそういう感想が頭に浮かんだのは本当だぜ」
「ああ。よかったあ」
「突然、何て声出してるんだよ」
「昨日撮影している最中も、フォトショで画像加工している時も、レスしている時も本当
は怖くてどきどきしてたんだからね」
「いったい何で?」
「最近、君とやっと親しくなれて、一昨日のスレ見られても引かれなくてうれしかったけ
ど、さすがに昨日のを見られたらもう普通に話をしてもらえないんじゃないかって思うと
怖くて」
「そうか」
「だから、いっそこんなこと隠してればよかったとか考えちゃってね」
「うん」
「でもよかった。ありがと」
「そこで手を握らなくても」
「どきどきした?」
そのとき二見の湿った手の感触を感じてどきっとしたのはうそじゃなかった。
「ちょっとだけ」
二見は俺の手を握ったまま少しだけ笑った。
ホームに電車が入ってきた。
「電車来たな。おまえどうするの?」
「一緒に乗っていく。別に見ておきたいレスとか今日はないし。いい?」
「うん」
あのスレを眺めていた俺にはこのときはもう、選択肢なんかなかったんだろう。
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