末妹「赤いバラの花が一輪ほしいわ、お父さん」(最終章と後日譚)
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◆54DIlPdu2E
[sage saga]
2020/02/16(日) 21:04:36.26 ID:BgmEBtxm0
主人「とにかく、平凡な家庭料理しか出せないとは言え、宿には食事も大切ですからね」
主人「大事な食事を作る大事な鍋は大事に使いたいわけですよ」
主人「安物買いの銭失いになるくらいなら、多少値は張っても信頼できる品質のものを使いたい」
主人「と、考え方を変えたわけです」
商人「ええ、ええ、わかります……」
商人「人間は守りたいものができると、常に目先の効率だけを考えるのは必ずしも得策ではない、と思うようになります」
主人「守りたいもの……」チラ
従業員「……」ポッ
主人「な、何を赤くなってる!?」
従業員「お、おやっさんこそ、なんでこっち見たんすか!?」
商人「」
商人「えー、コホン……」
主人「」ハッ
主人「す、すみませんでした、見苦しい所を……そ、そうだ、もうすぐお昼になりますが」
主人「商人さん、お昼ご飯はお家に戻られて摂られますか?」
商人「え? うちの者には外食して来ると伝えていますが、何か?」
主人「あの、もしもよろしかったらですが、うちで食べて行きませんか? もちろんお代はいただきません」
主人「さっき申し上げた通り、平凡な家庭料理なので、商人さんのお口には合わないかもしれませんが……」
商人「え、私には嬉しいお話しですが……宿のお客様は……」
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